社台系の2019年予定馬リストがいち早くメンバー会員のお知らせにて発表がありました。
今年新種牡馬のモーリス産駒に続いて、ドゥラメンテ産駒の40口募集馬を中心に評価していきたいと思います。
目次
社台レーシング募集馬
スキアの18 牝
社台ファーム生産。
スキアはフランス馬のG3フィユドレール賞の勝ち馬で芝の中距離馬。
母父はイギリスの英ダービー勝ち馬Motivator.
曽祖父は凱旋門賞馬のモンジュー。
血統的には欧州の超良血。
今回が5頭目の産駒で目立った活躍馬はまだいないが、ドゥラメンテとの配合で日本向きの競馬にシフトさせれば、化学反応が期待できる!?
ただ1つ、モンジューを含め、凱旋門賞馬の血は日本の競馬で大成していないことは警戒すべき点かもしれない。
テスタオクローチェ 牝
社台ファーム生産。
母父Orpenは、フランスG1モルニー賞1200m芝の勝ち馬のアメリカ産馬。
テスタオクローチェは、イタリアのリステッド競争1600m芝の勝ち馬でフランス馬。
11戦4勝で現在7歳。今回で2頭目の産駒。
母系はダンチヒ系でスピードに長けた血統であり、短距離馬として出て来る可能性はある。
レディオブヴェニスの18 牡
白老ファーム生産。
レディオブヴェニスは出産時15歳。結構高齢。
こちらもフランス産馬。16戦7勝の成績でG1も好成績を収めている芝の中距離馬。
血統は米国型でアメリカや北米で活躍した馬である。
これまで産駒が7頭いるが、ディープインパクトとの配合が一番多かった。
産駒には1600万下クラスの勝ち馬と1000万クラスの勝ち馬2頭がいるが、いずれもディープインパクト産駒。
今回ドゥラメンテの配合でどう変わるか。
サンデーサラブレッドクラブ 募集馬
アスコルティの18 牡
ノーザンファーム生産。
母父はデインヒル系。
アスコルティは9戦2勝のスプリンター。
今回で2頭目の産駒。
血統構成はディープインパクトに今まで付けていたような血統。
母の血統からスプリンターからマイラーにはなりそう。
ディープインパクトのニックスでもあるこの血統はドゥラメンテではどうなるか興味深い。
イプスウィッチの18 牡
ノーザンファーム生産。
イプスウィッチはフランスで活躍したアイルランド産馬。重賞勝ちはないが上位着順と検討。
母父デインヒル系と先ほどのアスコルティの18とほぼ一緒の血統。
これまで3頭の産駒がいて、初産駒のパンドラ(父ハーツクライ)がマイラーとして走っているが、成績はいま一つである。
ダイヤモンドディーバの18 牡
ノーザンファーム生産。
母父デインヒル系。
ダイヤモンドディーバはアメリカ、イギリスの芝で活躍したマイラー。
18戦6勝。重賞G2、G3勝利。G1、2着、3着と上位成績。
今回の産駒は14歳時の産駒。
これまで7頭の産駒がいる。
代表馬は1000万下クラスのハウメア。(父キングカメハメハ)
これまでの産駒は短距離からマイラーが多い。
パシフィックギャルの18 牝
ノーザンファーム生産
母父ゼンノロブロイ。
ここへ来て母父はサンデー系。
ドゥラメンテも母父がサンデーサイレンスなのでクロスが3×3と結構な近親である。
中々実験的な血統である。
パシフィックギャルは6戦1勝で引退しているが、新馬戦勝ち馬で、フラワーカップG3を含め2着3回、3着1回である。オークス、秋華賞の出走実績あり。
今回は血統的に近親が濃いが、来年以降別の種牡馬との配合によっては期待できるかもしれない。
マザーロシアの18 牝
ノーザンファーム生産。
マザーロシアは純血米国血統。
母父はSeattle Slew系。母系はストームキャット系。
スピードとパワーには長けた血統である。
マザーロシアは重賞勝ちこそないものの、芝、ダート両方で好走。
今回が4頭目の産駒で1頭目の産駒しかまだ実績はないが、ダート馬のゴールデンバローズでUAEダービー(G2)で2着の実績がある。
血統的に、芝を試してダメならダート代わりのレースで、という馬券的には妙味がある典型的なタイプ。
ウミラージの18 牡
生産は白老ファーム。
母父はMonsun。
これまでウミラージはゴリゴリの欧州の血に対してサンデー系の配合をして来たが、特に成功例はまだない。
Monsunは8戦1勝のイギリス馬であるが、活躍の舞台は主に父のMonsunと同じくドイツであった。重賞勝ちはなし。
キングカメハとの配合はウミラージに対して過去の実績がなく、今回キングカメハメハとサンデーの血をミックスさせたドゥラメンテとの配合でどうなるかは中々期待できる。
G1レーシング 募集馬
ブランネージュの18 牡
追分ファーム生産。
母父シンボリクリスエス。母系はフレンチデピュティ系。
ブランネージュは21戦3勝。3勝ではあるが、サンスポ賞フローラS(G2) 芝2000m 2着の実績が1度あり、獲得賞金でも1億近く稼いだ。
距離もマイラーから中距離まで持ちそう。
募集馬の中で数少ない日本の競走馬との配合。
血統的には母の実績的にも日本の競馬にまさしく合いそうな良血で注目したい1頭。
メダリアダムールの18 牝
追分ファーム生産。
母父サドラーウェルズ系。母系はブラッシングルーム系。
メダリアダムールは米国馬でマイラー。G3の勝ち馬。G2、2着。
米国馬であるが、血統的には欧州型。
スタミナタイプ。ドゥラメンテとの配合で距離延長もあり得る。
スカイディーバの18 牝
生産はノーザンファーム。
スカイディーバは父Seattle Slew、母系はファピアノ系の米国産馬。
現役時代は4戦して2勝。うちG1、1勝。ダートで活躍。
これまで6頭の産駒がいて、4頭ものディープインパクト産駒がいるが中々勝ち上がっていない。
芝の中距離で使っている産駒が多いが、個人的に完全にダートに向いた血統であると考える。
ヴァリディオルの18 牡
白老ファーム生産。
母父はロベルト系に母系はMonsun系のスタミナ血統。
ヴァリディオルは現役時代3戦0勝。力を存分に発揮できないまま引退。
これまで5頭の産駒がいるが、様々なサンデー系の種牡馬と配合して試している。
その中でもアンドラステ(父オルフェーヴル・中内田厩舎)が新馬戦を圧勝。
今回ドゥラメンテとの配合で未知の魅力がある。
まとめ
今回の募集馬は全クラブ合わせて13頭。
今年の新種牡馬モーリスと同様に、ドゥラメンテも人気筆頭格だろう。
しかし、つけれる牝馬が少ないのか、全体的に数が少なめである。
クラブに至ってはサンデーサラブレッドクラブに産駒が傾いている形に。
何はともあれドゥラメンテの最大の魅力は現代の日本の血統を象徴する、サンデーサイレンス系とキングカメハ系の血を両方持っている点。
集められた繁殖牝馬も種牡馬リーディングトップのディープインパクト同様、ほぼ海外馬である。
取り分けフランス馬、アメリカ馬の繁殖牝馬が目立つ。
これまでのディープインパクトを父に持つ数多くの名馬も、外国の繁殖牝馬から生まれて来た産駒が多い。
なので今回、ディープインパクトとほぼ同じ流れで種付けをてしているドゥラメンテの仔から名馬が生まれるのも時間の問題。
今後、レジェンド級の名馬を産む血統はドゥラメンテからかもしれない。
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