【第三回】血統を覚える。ナスルーラ系編

前回のノーザンダンサー編に続いて、今回ナスルーラ系統について覚えていきたいと思います。

この記事の目的は、何となく覚えいる血統の特徴を今回体系的にまとめることです。

それではナスルーラの系統と特徴を見ていきます。

ナスルーラ系

ナスルーラはネアルコの直仔で、主にイギリスで走り10戦5勝という成績を納めた。

種牡馬としても、ナスルーラ系はかつてイギリスとアメリカで広く拡がったが、ミスタープロスペクター系、ノーザンダンサー系の台頭で現在はアメリカにその血統が細々と残っている。

日本では母父として登場することが多い。

現在ではグレイソヴリン系プリンスリーギフト系ボールドルーラー系レッドゴット系ネヴァーベンド系とそれぞれの系統がそれぞれの特徴を残している。

グレイソヴリン系

欧州型の血統。

グレイソヴリンはイギリスで走ったスプリンター。G1勝ちはなかったものの、種牡馬として大成功した。

芝のスピードの持続力を産駒に伝える。

グレイソヴリンの直仔フォルティノはフランスで活躍した短距離馬だが、シービークロスを通じて、タマモクロス(主な勝ち鞍:天皇賞・春、天皇賞・秋、宝塚記念)を輩出し、カロ(父フォルティノ)の息子シャルードを通じてビワハヤヒデ(菊花賞、天皇賞・春、宝塚記念)を輩出した。産駒は芝の中長距離まで対応するようになった。

カロの息子コジーン系は産駒に短距離からマイルの適性を示した。

フォルティノ直仔ゼダーン系トニービン系とも言われるが、こちらは中距離から長距離に適性を示す。

グレイソヴリン系は分岐によって様々な距離の適性を示すが、基本は芝向きのスピード持続力タイプで、ゼダーン系(トニービン系)はやや他の系統に比べてスタミナタイプである。

プリンスリーギフト系

日本型の血統。

プリンスリーギフトはイギリスで短距離馬として活躍。

種牡馬としては欧州では活躍できず、日本にて後継種牡馬が輸入されその血が日本で根付いた。

プリンスリーギフト系は日本の競馬界にスピードをもたらした。

プリンスリーギフトの直仔テスコボーイから中距離適性のトウショウボーイ系とスプリンター適性のサクラユタカオー系と分岐したが、今ではサクラユタカオーの仔、サクラバクシンオー系が母父として残っている程度。

今ではプリンスリーギフト系といえばスピードの持続力をもたらすサクラバンシンオーである。

ボールドルーラー系

米国型の血統。

アメリカで勢力を伸ばした血統でダートの短距離において力を発揮する。

現在はボールドルーラーの直系からシアトルスルー系エーピーインディ系が米国を中心に広がっている。

日本では同系であるパイロシニスターミニスターが日本にも共有され、ダートの短距離からマイルに適性を示している。

レッドゴッド系

米国型、欧州型の血統

レッドゴッドは芝のスプリンターであったが、直系のブラッシンググルーム系は芝のクラシック路線を走るスタミナ型の欧州血統へと変化。

現在はブラッシンググルーム系として血が広がっている。

ブラッシンググルーム系は母の父としても前向きな気性とスタミナを産駒に伝えている。

ネヴァーベント系

欧州型の血統。

ナスルーラのラストクロップ。アメリカで走り、最優秀2歳牡馬にも選出され、クラシックも勝つことはできなかったが、ケンタッキーダービー、プリークネスステークスそれぞれ2着3着と、好成績を納めた。

種牡馬としては主に欧州で活躍。

ミルリーフ系リヴァーマン系ブレイヴェストローマン系と分岐するが、父系の存続は危機的である。

ミルリーフ系リヴァーマン系は日本のタフな芝の重馬場で力を発揮する血統。

ブレイヴェストローマン系はダートにも本領を発揮する。

 

まとめ

今回はナスルーラ系について覚えました。

日本で直系はほとんど残っておらず、母系においてナスルーラ系が残っています。

特にプリンスリーギフト系のサクラバクシンオーは現代の日本の競馬シーンにも影響を与え続けています。

長距離スタミナ血統(欧州型)

・ブラッシンググルーム系

・ネヴァーベンド系(ミルリーフ系、リヴァーマン系)

・グレイソヴリン系(スピード持続力もあり)

スピード、パワー血統(米国型)

・ボールドルーラー系

・レッドゴッド系

・ネヴァーベント系(ブレイヴェストローマン系)

スピード (日本型)

・プリンスリーギフト系(日本の競馬に芝のトップスピードを与えた)

以上、まとめてみました。

次回はネイティヴダンサー系〜ミスタープロスペクター系あたりを覚えていきたいと思います。

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