今回は一口馬主に関して、やったことはないけど出資に興味がある人向けに、私が、1年一口出資で経験した事をもとにわかったことを書きたいと思います。
基本一口馬主の出資は、競馬に興味ある人しかやらないと思っていたのですが、名馬の出資に当たると、数十万が数百万からうん千万円に化けることから、競馬を知らない人でも興味を持つ人が割と周りにいました。
競馬が好きだけど一口馬主についてよくわからない、または競馬をよく知らないが、出資に興味がある人向けに一口馬主について知っておくべきことをまとめました。
ここでは一口馬主・出資とは?についての説明はしません。
そちらに関しては、過去のブログ、一口馬主はどこのクラブを選ぶべきか。をご覧ください。
目次
その1。好きな馬はほぼ選べない。
一口馬主のクラブはたくさんあります。あれから増えてるかもしれませんが、私が過去に調べた時は少なくとも15クラブぐらいありました。(一口馬主はどこのクラブを選ぶべきか。)
それぞれのクラブでは毎年100頭から200頭近くのメス、オス馬の募集があり、出資者はこれぞと思う馬をカタログから選び、出資するのですが、正直言って、第一印象でこれだ!と思った馬にほぼほぼ出資できません。
限られた枠で他の出資者(ライバル)も有力馬に出資するので、当然人気馬には応募が殺到します。
この時点であるシステムによって、だいたいの初心者、つまり初出資者はその枠から外れます。
そのシステムは後ほどその7で詳しく説明したいと思います。
ちなみに、今年10頭出資した馬に私個人が欲しいと思って当選した馬は1頭もいません。(協同出資者の兄は違いますが)
残った馬の中で選んで投資した馬が半数を越えます。
あなたのモチベが何が何でも馬に出資したいというのであれば敢えて何も言いませんが、お金のため、つまり投資目的でやるのであれば、気に入った馬(稼ぐ見込みのある馬)に出資できなければその年は諦めて来年に資金を回すことも1つの手段です。
言い方が悪いですが、余った馬が走らない訳でもありません。
競馬の予想と一緒で、激走する馬は専門化でもわかりません。
つまり、走ってみないとわからないということですね。
ですが、これもその7で説明するシステムによっては、とりあえず余った馬に投資することもあるかもしれません。
その2。お金は毎月それなりにかかる。
出資が確定してからその翌月には会員費、約半年後には馬の飼い葉代(馬の食料)が月々かかって来ます。
そしてさらに入厩してから設備費を含めた、別の飼い葉代費用がかかって来ます。
確か最初の会員費を含めた諸々の支払いが8000円。
馬が調教師の元へ移動をはじめると、さらに1万円ぐらいから、1万5000円ぐらいが設備費や飼い葉代として、銀行口座から引き落とされます。
つまり、40口からなるクラブ馬の場合、出資馬の一口で最低で35万円から最高で400万円のサラブレッドがいるのですが、どの馬を選んだとしても、それらの一口出資額プラス会員費やら飼い葉代がかかって来ます。
1年で約18万円(1ヶ月15000円の場合)ほど、出資金とは別にかかるということです。
競争馬としての寿命は、だいたい4年ほどですので、それなりに結構な額になります。
厄介なのは、出資馬が途中で怪我をしても、その馬が引退しなければ、レースに出走していなくても、月々の支払いは発生します。(しかし引退されるほうが結果的に何も残らないので痛いです)
これを聞いたら、競馬を知らない、ただ投資をしたいという人は少し怖じ気ついてしまうのではないでしょうか。
しかしながら、400口からなるキャロットクラブやシルクレーシングは400人〜500人で分けるので会員費は出資頭数に限らず、6000円ほどかかりますが、飼葉代は月々1500円ぐらい程度しかかかりません。
手軽さの意味では、シルクレーシングやキャロットクラブから一口馬主をやってみてもいいかもしれません。
これらを念頭に置いて、出資を検討してみてください。
その3。募集時の見た目はほぼ参考にならない。
通常、クラブへの申し込みの後、送られて来るパンフレットで、出資候補馬を確認できるのですが、この時の募集時の写真から1年後の2歳のデビュー年でかなり見た目が変わって来ます。
ですので、未来予測をしながら馬体を見るのが基本です。
各クラブには、牧場ツアーというものが組まれていて実際に出資候補馬に会いに行けるのですが、そこはどちらかというと、雰囲気を知る場であり、馬を見たところで走る馬が分かる人はごく僅かです。
ただ、パンフレットの募集写真や実際に馬に会いに行って、怪我をしやすい、怪我をしにくい馬体、立派な馬体などというのは何となくわかって来ます。
ですが、予期しない形でデビュー前に怪我をして、引退というケースも多々あります。
私の知る限りでは2018年募集馬でも既に5頭ほどデビューを果たせず、調教時の怪我により引退してしまっています。
募集時の写真では、自分が理想とする直感に頼らないといけないところは否めません。
その4。勝ちたいならノーザンの馬一択。
馬の生産地は様々なところがあります。
私がメインでやっている社台グループの生産地には社台ファーム、ノーザンファーム、追分ファーム、白老ファームがあります。
社台は巨大グループなのでクラブでの信頼度、実績はどのクラブにおいてもナンバー1です。
ですが、生産地によって馬の活躍が違います。
その中でもノーザンファームの馬がピカイチです。
10年前までは社台ファームの馬がいいと言われいたのですが、近年はノーザンファームの馬が1強です。
400口〜500口からなるシルクレーシングとキャロットクラブが近年成績がいいのはノーザンファームの馬を中心に購入、募集しているからです。
現在ノーザンファームの次にG1級の馬が出る可能性のある牧場は白老ファームです。
それは社台は社台レーシング、ノーザンはサンデーサラブレッドクラブ 、追分はG1サラブレットクラブと、それぞれ決まっているのですが、白老ファームだけはクラブが決まっていません。
白老ファーム生産馬は上記のクラブに平等に振り分けられます。
サンデーサラブレッドクラブはノーザンの馬がそれは1番いいのですが、社台レーシング、G1レーシングは白老ファーム出産馬の馬の方がよく走る時があります。
その5。それなりの知識は必要。
血統の知識は少なからず必要でしょう。
細かいところまでは必要ないですが、今どの馬の産駒がトレンドかぐらいは知っておいたほうがいいでしょう。
ほとんどの馬が血統がいいのですが、どの父(種牡馬)の子供がたくさん大きなレースを勝っているか。ぐらいは簡単に調べられます。
私の周りでは、競馬をよく知らない人でもディープインパクトの名前だけでも聞いたことがある人がほとんどでしたので、そこから派生して調べてみてもトレンドは掴めるはずです。
私は一口出資で競馬を約20年ぶりに再開したので血統を徹底的に調べ勉強しました。(現在も勉強中。。。血統は楽しい!)
あと馬体の見方の基本もネットで簡単に検索できるので参考にするといいでしょう。
その6。調教師でそれなりに馬の可能性がわかる。
クラブ馬募集時に調教師の名前も載っています。
そこで大体の期待値は予測できます。
馬の血統が良い、尚且つ馬体のいい馬、且つ価格もそれなりに高い上に調教師が一流であると走る可能性がかなりあります。
逆に馬が良さそうなのに調教師がイマイチだ。。というのもあります。
ノーザンの馬で中内田厩舎、国枝厩舎、堀厩舎、藤沢厩舎、音無厩舎、友道厩舎あたりで価格帯もそれなりに高いとほぼこの出資で勝てるのではないかと思います。
しかし、これまた逆に、馬が飛び抜けていると実績の無い調教師に重賞の初勝利をプレゼントするパターンもあります。
その7。第一希望を狙うには実績が必要。
その1で紹介した、好きな馬を選べない理由はここにあります。
この実績というのは、これまでどれくらいクラブに出資(貢献)してきたかです。
私の兄は5年前からやっているのですが、これまで5頭近く出資してきたと思います。
合計でだいたい400万円の出費。
同じクラブばかりに出資してないので最高実績として300万くらいでしょうか。
300万ちょっとで第一希望枠を今回取れました。
私は去年2018年から一口馬主をデビューしました。
なので私個人の実績はゼロです。
実績がないと好きな馬には当選できません。
ちなみにこの実績は5年ごとにリセットされます。
ただ、ラッキーナンバー枠もあるので、実績がなくてもラッキーナンバーに当たれば有力馬に出資できることができます。(あまり見込みはありません)
結局たくさんお金を持っている人が有利ではありますが、このラッキーナンバーで当選し、初出資から4000万円をリターンしたという人もいるとかいないとか。(ブログで見ました。ジェンティルドンナのことです。)
それでも夢はある。
一口出資のネガティヴな部分も書いてきましたが、それでもやはり夢はあります。
先述の4000万円バックもそうですが、自分の出資馬に名前を命名できるので、自分の考えた名前が選ばれた時には感慨深いものがあるようです。(兄談)
それがまた名馬になり、種牡馬になり成功すると何世紀に渡って語り継がれるのです。
つまり出資した馬が歴史に残ります。
メス馬も繁殖入りした時にその仔に出資し夢を馳せたりと、競馬には熱い浪漫があります。
一口出資は全然安くなく、お金に余裕ある人が勝ちやすいシステムになっています。
しかし、数万円からはじめれるクラブもあり、新規会員でも入りやすいような制度も準備されています。
競馬をやらない人でこの記事を読む人はいないかもしれませんが検討されている方は是非参考にしてみてください!
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